株価チャートには「日足」「週足」「月足」の3種類のチャートがあります。最近では、デイトレーダー向けに1分足、5分足、ティック足などというものも存在します。このようにたくさんチャートがありますが、チャートは選んで使わなければならないのでしょうか。それとも、どれを使っても同じなのでしょうか。今回は、「日足」「週足」「月足」を基準にご説明しましょう。
チャートとは、どれを使っても同じというわけではありません。投資スタンスにより使い分けるのが良い方法といえるでしょう。しかし、どれか1つのチャートだけを見ていれば良いというわけでもないのです。この3種類のチャートを総合的に見ることで、個別銘柄の動きがとてもよくわかります。
まずはチャートの基本についてお話しましょう。チャートは、ローソク足の集合体でできています。ローソク足は、以下のように構成されています。
・日足
→1日の株価を1本の足にしたもの
・週足
→1週間の株価の動きを1本の足にしたもの
・月足
→1カ月間の株価の動きを1本の足にしたもの
ローソク足を集めたものが「株価チャート」です。ローソク足とは、日々の株価の値を記録したものです。決まりなく配列されているようですが、実はそうではないのです。トレンドラインという線を引いてみるとよくわかるとおり、多少の誤差はあるものの、大きくはこのトレンドラインに沿った動きをしているのです。実に不思議な動きではないでしょうか。
株価チャートを活用する場合には、このトレンドを使って分析すると良いでしょう。1日のローソク足を1本にした日足チャートと、1カ月のローソク足を1本にした月足チャートでは、チャート形成はまったく違います。日足チャート1カ月分が月足チャート1本に集約されているわけです。つまり日足チャートでは細かい動き、すなわちトレンドを捉えることができますが、週足チャートではゆったりとした流れでその動きを把握することができるのです。ですから、短期投資の場合は日足チャートを確認して目先の相場をチェックし、株式を資産の一部のように考える長期戦略の場合は、月足チャートを見て何年も保有するという考え方をするのです。
株価チャートとは、非常に奥深いのです。
(2010/5/29掲載)