前回より、テクニカル分析を活用した分析手法「似ている銘柄」についてご説明しています。今回は、OFFICE REIでご提供している銘柄のリストを分析してみましょう。
OFFICE REIのサービスの1つである「似ている銘柄」のリストを見ると、ある特徴がおわかりいただけると思います。このサービスはテクニカル分析に基づき分析したものですが、リストを見ると、似たような業種がランキングされていることがあります。
株価とは、企業活動や業績により変動するものです。業界全体を取り巻く環境や、影響力のあるニュースにより株価が動くことが大半です。オバマ政権が「スマートグリッド」と言った際には、送電線の工事や電線メーカー、制御機器メーカーなど、関連する幅広い銘柄が上昇したものです。特定業界の株価が動く――まさにその象徴がITバブルだったかもしれません。2000年のITバブルの時には、IT銘柄が一斉に上昇しました。これは必ずしも、その時上場していたIT銘柄の実績が伴って株価が上昇したのではなく、「IT関連企業ならなんでもいい!」という買われ方で、株価がどんどん値を上げていきました。そしてバブルがはじけ、株価が下落する時もみんな一斉でした。また、ライブドアショック後の新興市場銘柄は、何年にもわたり下降トレンドを続けました。このように個別銘柄は、その業種の動向により株価が左右されることがあるので、似た動きをする銘柄の中に、同業他社が入ることがあるのですね。
しかし、先にも述べた通り、同業以外の企業が似た動きをする銘柄のランキングに入ることもあります。また、トップ10のうち数銘柄は同業他社であるが、他はまったく異なる業種ということもあります。同業他社がランキング入りするのは当然と思えますが、思いもしない異なる業種の銘柄がランキングされると、驚かされませんか。
これこそがテクニカル分析の醍醐味かもしれません。テクニカル分析だからこそ見つけられるのです。あなたの注目する銘柄と、そのような意外な銘柄がそっくりな動き方をしているかもしれません。
OFFICE REIでは、似た動きの銘柄を全銘柄に対し掲載しています。現在、30日無料の
お試しサービスをご用意しています。ご興味のある方は、ぜひご覧ください。
(2010/7/16掲載)