似ている動きの銘柄、反対の動きの銘柄は、使い方次第で銘柄選定の際に活用できたり、売買タイミングを捉えるために大変便利な情報です。ただ、「似た形のチャート」といっても、他の銘柄が少し先を進んでいたり、逆に少し後だったりと、決して株価の上昇・下降のタイミングまで同じというわけではありません。しかし、このズレを上手に活用することで、私たち投資家にとって、株式投資の重要な判断の助けとなることはいうまでもありません。じっくりと情報を分析していきたいものです。
さて、今回は「似ている動きの銘柄」の情報を活用した分析手法をご紹介しましょう。このリストには、トップ10のランキングが掲載されています。ある銘柄に似ている銘柄のリストをチェックし、チャートを確認したところ、9銘柄が上昇トレンドになっていました。この場合、みなさんならどうされるでしょう。9銘柄の中で一番リターンが得られそうな銘柄を選択し、大慌てで投資するでしょうか。
確かに、このような戦略を取られる方もいらっしゃるでしょう。しかし、「残り1銘柄」に着目するという戦略もあります。1銘柄を「出遅れ銘柄」と位置付け、投資戦略を組み立てるのも一法です。この銘柄に対処した投資手法もいろいろと考えられます。資金が潤沢にあり、時間も十分ある方でしたら、まずは打診買いを行い、更に下がったら買い下がり上昇を待つという方法もあります。しかし、資金にあまり余裕がない人は同じ手法を取ってはいけません。トレンドの転換点をこまめにチェックし、転換したら行動に移す方が適しているかもしれません。
つまり、出遅れ銘柄を狙うという時にもREIの情報が役立つというわけです。「似た動きの銘柄」「反対の動きの銘柄」のデータは、銘柄名だけを眺めていても、この機能の可能性を100%活用したと言えないことはおわかりいただけましたでしょうか。テクニカル分析の醍醐味を味わっていただけることのできる機能の一つかもしれません。いろいろな銘柄のリストをそれぞれご確認ください。あなたオリジナルの分析手法を思いつくかもしれません。
(2010/7/30掲載)