投資家のみなさんは、それぞれ異なる投資ライフをお送りになられていることでしょう。たとえば、ある一つの情報を集中的にご覧になる方、あれやこれやと、色々な情報を取捨選択される方、他にも、自分で納得した分析しか行わないという信念のもと投資される方など、様々です。
このような経験をされたことはないでしょうか。
「私のお気に入り銘柄を見ると、ある情報では買いとなるのに、別の情報では売りとなる」と。これは、様々なサービスをたくさん見て比較する場合に起こるだけではなく、指標を分析していても起こることです。どうしてこのようなことが起こるのでしょうか。
理由は色々とあります。今回は、投資スタンスという観点から考えてみましょう。これは、株価の流れから考えると、ごく当たり前に起きることなのです。同じサービスなのに、例えば、短期投資は買いで、中長期投資は売りなどということは、めずらしいことではありません。これは、「グランビルの法則」というキーワードを出せば「あ、そうか」とひらめく方もいらっしゃるかもしれません。
中長期投資では下降トレンドに入ったものの、短期で見ると少しだけ上昇するという時があります。こういう時には、短期投資では目先の利益を得るということで買いになるものの、中長期的には大きく下げているわけですから、長い目で見ると売りということになるのです。
この場合、あなたの投資スタンスが短期なら「買い」を優先すべきでしょうし、中長期であるなら「売り」で相場に臨むのが最適でしょう。しかし、この時の「買い」判断は、大きな上昇が見込めるというわけではないので、その点は理解しておく必要があるでしょう。
サインを見て「どちらを信じれば良いの?」と慌てるのではなくて、背景をじっくりと考えると、その銘柄における株価推移の本当の姿が見えてきます。
(2010/8/27掲載)