みなさんは、どれくらいの銘柄を保有するのがよいとお考えですか。「私は資金が少ないから、1銘柄だけ」とか「私は、10銘柄ほどに分散する」など、考え方は人それぞれでしょう。資金規模や保有銘柄数に、規制があるわけではありません。しかし、どれだけの銘柄数を保有するか、投資成績を左右する重要な戦略の1つなのです。
銘柄により株価が違います。最低単位を買うにも、100万円あっても足らないものや、1万円台で買えるものなど様々です。もし、投資資金が100万円あったとしましょう。あなたならどうしますか?100万円で買える銘柄を1つ買うか。それとも、10万円の銘柄を10銘柄買うか。
もし仮に、「私は1銘柄にドーンと投資する」としたとしましょう。とても勇気ある行動かもしれません。しかし、この銘柄が下げたら、損切りするしかありません。ですが、10銘柄に投資したらどうでしょうか。上がる銘柄もあれば、下がる銘柄もあります。ですから、上昇した銘柄が下げ分の損失をカバーするということが可能なのです。リスク回避という点から考えると、分散投資する方が効果的といえるのです。
投資資金が小さくて、分散できないと思い込んでしまってはいけません。そのような方は、その規模にあった手法で分散を行えば良いのです。例えば、最低単位で5万円程度の銘柄を10銘柄保有すると50万円になります。単一の銘柄を目いっぱい買うことをやめます。それぞれの銘柄の保有数を減らし、銘柄数を増やことが、ポートフォリオ安定の条件なのです。
株式投資というものは、度胸を試すものではありません。また、博打(ばくち)でもないのです。一銘柄に集中投資することで、大当たり、大外れをやってはいけません。株式投資は「資産運用」なのです。ゆっくりでも、確実にリターンを得ていく方が、投資家として成功するのです。
(2011/02/04掲載)